五穀豊じょう願う「かせだうり」

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顔に墨を塗って福の神にふんした人たちが民家を回り、身ぶり手ぶりで日用品などを売りつけ、五穀豊じょうなどを願う宮崎県都城市の伝統行事、「かせだうり」が１４日夜、行われました。

「かせだうり」は、都城市の農家などが、五穀豊じょうなどを願って始めたとされる伝統行事です。 １４日夜、都城市山田町では、男性８人が顔に墨を塗り、麦わら帽子をかぶって 福の神にふんし、およそ３０軒の民家を回りました。 福の神は、言葉を発さず、身ぶり手ぶりだけで洗剤や歯ブラシなどの日用品のほか、 イチゴやお札を５０００円や１万円など高額な値段で売りつけようとします。

これに対し、家の人は安く買い取ろうとお酒や料理を振る舞って値切り交渉を行うなど、家の中では、お互いのユニークなやりとりに笑いが広がっていました。 家の人が品物を買い取ると、福の神がお礼にお祓いをして、この１年の五穀豊じょうや家内安全を願っていました。 そして帰り際には田んぼの水がかれないよう願いを込めて、 家の人たちが福の神にバケツなどで水をかけて送り出していました。

福の神の訪問を受けた７７歳の男性は 「正月の行事として、毎年楽しみにしています。ことし１年元気で過ごせれば良いなと思います」 と話していました。 01/15 05:22